業界情報

保安だより

未使用ガス栓の
誤開放事故と対策

春の入退去シーズンが近づき、入居点検等でお客様と接する機会も多くなると思います。
そこで今回は、一般消費者起因事故の1つである「未使用ガス栓誤開放事故」について、事例と事故対策についてまとめます。
一般消費者による未使用ガス栓の誤開放は、重大な事故につながる可能性が高い傾向にあります。
LPガス販売事業者は未使用ガス栓の有無の確認・把握や、誤開放防止対策手法について把握していることが重要です。

近年の事故発生状況

経産省の発表によると、2024年の原因者別事故の中では「他工事業者」に続いて「一般消費者起因の事故」が2番目に多く、全体の25%を占めています。負傷者は19名にのぼり、事故件数は前年比で3件増加しました。 その中でも、ガス栓の誤開放事故は7件発生、過去5年の平均発生件数も8.4件となっており、業界としても早急な改善が求められる状況となっています。

主な一般消費者起因事故の内訳

  • 点⽕ミス・⽴ち消え……11 件
  • ガス栓の誤開放……………7 件
  • 不適切な使用⽅法…………5 件
  • 機器の誤った取扱い………4 件
  • その他(不注意など)…28 件

出典:日本LPガス協会「LPガス事故事例の原因等の分析等調査」

上記を踏まえ、ガス栓の誤開放に関わらず、入退去時、法定点検・調査や法定周知などの際には、お客様に丁寧に安全で正しいガスの使用上の注意点を説明することが重要です。

主な事故事例

1.未使用ガス栓の誤開放(半開)

一般消費者が誤ってガス栓を半開きにしたことによりガスが漏えいし、点⽕中の⽕に引⽕し爆発した。 負傷者なし。台所の2口ヒューズガス栓のうち、1つは未使用だった。

2.未使用ガス栓の誤開放(半開)

事故発生の3日前にリフォームでビルトインコンロに交換したが、テーブルコンロに接続されていた未接続のヒューズガス栓が半開状態でガスが漏えい。コンロ点⽕時に引⽕して網戸が炎上し延焼した。

3.未使用ガス栓の未処置

料理学校にてガスの蒸し器を電気式に交換する工事をガス外業者に依頼して行った際、使わなくなるガス栓にプラグ止め等の処置を施さなかったためガスが漏えい。何らかの原因により引⽕し、生徒がやけどを負った。

事故防止対策

→客先訪問時は常にガス栓カバーをいくつか所持しておくことを推奨

→使用するガス器具よっては、2口ガス栓から1口ガス栓へ交換する

ガス栓プラグ
ガス栓プラグ

⚫︎参考情報

業界団体・協会がLPガス事故やガス栓及び誤開放事故防止のための情報を提供しています。ぜひ参考にしてください。

高圧ガス保安協会「LPガス事故事例の原因等の分析等調査」資料:
R6_cause_analysis_investigation_of_LPG_accident_cases.pdf

日本LPガス供給機器工業会「ガス栓カバー」リーフレット:
https://www.lpg.or.jp/download/pdf/gas_plug_cover.pdf

日本LPガス供給機器工業会:ガス栓の誤開放事故防止について:
https://jlia-spa.or.jp/pages/35?detail=1&b_id=155&r_id=47

経済産業省「ガス栓カバーってご存じですか?」リーフレット: https://www.meti.go.jp/policy/safety_security/industrial_safety/sangyo/lpgas/kouhou/ gokaihou.pdf